海外顧客を獲得するためのSNS活用法

ECコラム

はじめに

こんにちは。コンサルタントの坂元です。
本ブログでは、SNSを効果的に活用し、ターゲットとなる地域や国々でブランドを成長させるための戦略について、マーケット研究、コンテンツローカライズ、インフルエンサーマーケティング、SNS広告、カスタマーサービスの強化、分析と評価、の6つにわけてお話したいと思います。

マーケット研究

はじめに、マーケット研究についてご紹介します。私たちは、ターゲットとなる地域や国々のSNSの利用状況を調査し、適切なSNSプラットフォームとコンテンツ戦略を選定することができます。

具体的には、どのSNSが一般的に使われているのか、どのようなコンテンツが共有されているのか、ユーザーの反応はどのようなものかなどを理解することが重要です。これによって、効果的なプラットフォームと魅力的なコンテンツを選び出し、ターゲット地域で成功するための基盤を築くことができます。

マーケット研究を行うためには、無料で利用できるいくつかのウェブサイトやリソースあります。
まず、Pew Research Centerです。こちらはアメリカを中心に詳細な情報を提供していますが、時折他の地域についてのレポートも公開されています。
また、HootsuiteやWe Are Socialなどの企業が年次的に公開する「Digital Reports」には、世界各地のインターネット、モバイル、ソーシャルメディア利用状況に関する詳細な情報が含まれています。
さらに、FacebookやInstagram、Twitterなどの公式SNSも、自身のユーザー統計を公表していますので、これらの統計情報も重要な情報源となります。
また、Internet World Statsでは世界中のインターネット利用状況や地域ごとのSNS利用状況の情報を得ることができます。
そして、各国には通常、公的な統計情報を提供するウェブサイトが存在します。これらのウェブサイトを活用することで、地域ごとのSNS利用状況に関する詳細な情報を入手することができます。

これらの情報源を活用しながら、マーケット研究を行い、ターゲット地域で成功するための戦略を立てていきます。

コンテンツローカライズ

SNSのコンテンツは、ターゲットの言語で作成しなければなりません。その上で、文化や伝統、地域特有の習慣などを理解し、それに基づいてメッセージを作成することも重要です。

コンテンツローカライズのためには、以下の方法を活用することでコストを抑えることができます。

まず、Google Translateなどの無料の翻訳ツールを利用する方法です。これらのツールは一部の翻訳作業に役立つ場合がありますが、必ずしも完全に正確ではないため、使用する際には注意が必要です。

次に、フリーランス翻訳者やローカライズ専門家に依頼する方法です。UpworkやFiverrなどのフリーランスマーケットプレイスでは、費用対効果の高いフリーランスの翻訳者やローカライズ専門家を見つけることができます。彼らには、必要な言語の知識だけでなく、文化的なニュアンスを理解する能力もあります。

さらに、自社のブランドに関心を持つ多言語話者のコミュニティを活用することも有用です。彼らはブランドへの好意から、自発的にコンテンツの翻訳やローカライズの手助けをしてくれることがあります。

自動化ツールも利用することができます。一部のSNS管理ツールは、投稿の翻訳やスケジューリングなど、ローカライズ作業の自動化をサポートしています。これにより、時間と労力を節約することができます。

最後に、すべてのコンテンツをすべての言語に翻訳するのではなく、最も重要なメッセージや特定の市場で効果的と予想されるコンテンツのみを選択的に翻訳するというアプローチも有馬す。これにより、手間とコストを抑えつつ、効果的なローカライズが可能となります。

これらの方法を組み合わせることで、効果的なコンテンツローカライズを実現できます。

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングは、地域ごとの影響力のあるSNSユーザーと協力して商品を宣伝することで、その地域での認知度を高めることができます。
インフルエンサーを見つけるためには、以下のようないくつかの方法があります。

まず、SNS上での検索とハッシュタグの活用です。自社のブランドや製品に関連するキーワードやハッシュタグを使ってSNSを検索し、関心を持っているインフルエンサーを見つけることができます。

また、インフルエンサーデータベースを利用する方法もあります。BuzzSumo、Upfluence、Heepsyなどのツールやプラットフォームを利用すると、フォロワー数やエンゲージメント率などの指標に基づいてインフルエンサーを検索することができます。

競合企業の分析も有効な手法です。競合企業がどのようなインフルエンサーとパートナーシップを組んでいるかを調査することで、自社にも適したインフルエンサーを見つけるヒントを得ることができるかもしれません。

また、既にパートナーシップを組んでいるインフルエンサーがいれば、彼らが他のインフルエンサーを紹介してくれることもあります。紹介により新たなパートナー広げる方法は、信頼できる関係を築きやすいことが期待できます。

さらに、インフルエンサーエージェンシーやマネージメント会社を活用する方法もあります。これらの会社は、あなたのニーズに合ったインフルエンサーを見つけるのに役立ちます。彼らは通常、多くのインフルエンサーとの関係を持っており、豊富な経験と知識を持っています。

これらの方法を利用して、自社のブランドと適合する可能性のあるインフルエンサーを見つけ出すことができます。その際には、フォロワー数だけでなく、インフルエンサーのエンゲージメントの質や、そのオーディエンスが自社のターゲット市場と一致しているかどうかも考慮することが重要です。

SNS広告

Facebook、Instagram、Twitterなどのプラットフォームでは、特定の地域をターゲットにした広告配信が可能です。これを活用することで、新規顧客を獲得することができます。SNS広告を活用しEC顧客を増やすためには、以下のポイントが重要です。

まず、ターゲットの明確化が重要です。ターゲット顧客の人口統計、関心、行動を理解し、それに基づいて特定の広告戦略を設定します。特にFacebookやInstagramのようなプラットフォームでは、これらの要素を基にして詳細なターゲティングを行うことができます。

また、リターゲティング(再ターゲティング)の活用も有効です。これはウェブサイトを訪れたが購入に至らなかったユーザーに対して広告を表示する技術で、これにより一度は関心を示したが最終的に購入に至らなかったユーザーを再び引き付けることができます。

さらに、動的商品広告を活用することも効果的です。FacebookやInstagramなどのプラットフォームでは、ユーザーがウェブサイトで閲覧した商品に基づいて自動的に広告を作成することができます。これはリターゲティングの一種で、個々のユーザーに最も関連性の高い商品を表示します。

広告のA/Bテストの実施も推奨します。複数の広告バリエーション(異なる画像、コピー、CTAなど)を作成し、それぞれのパフォーマンスをテストします。最も効果的なバリエーションを理解することで、より良い広告戦略を立てることができます。

また、UGC(ユーザージェネレーテッドコンテンツ)を活用すると、実際の顧客からのレビューや写真などを通じて、自然な形で信頼性を高めることができます。

さらに、ビデオ広告を活用することも効果的です。ビデオ広告は視覚的に魅力的で、高いエンゲージメントを生み出す可能性があります。商品の使用方法や特長を視覚的に紹介することで、商品への理解を深め、購入につなげることができます。

これらの手法を組み合わせ効果的な広告キャンペーンを展開し、顧客の獲得を促進することができます。

カスタマーサービスの強化

SNSは顧客との直接コミュニケーションを取るツールとしても活用されます。問い合わせへの迅速かつ適切な対応は、良好な顧客体験を提供し、長期的な顧客関係を築くのに役立ちます。
カスタマーサービスをSNS上で効果的かつ経済的に実施し顧客満足度を向上させるためにも、いくつかの手法があります。

まず、AIベースのチャットボットです。AIチャットボットを活用すると、一般的な問い合わせに自動的に応答することができます。これにより、顧客サポートの労力と時間を節約できます。一部のSNS、例えばFacebookではMessengerボットを活用することが可能です。

また、よくある問い合わせとその解答をまとめたFAQ(Frequently Asked Questions)の作成も効果的です。FAQにSNS上で容易にアクセスできるようにしておくと、顧客の問い合わせを減らすことができます。

さらに、コミュニティの活用も重要です。フォーラムやコミュニティを設けることで、顧客同士が情報交換できる環境を作ります。これにより、一部の問い合わせが自然に解決されることがあります。

フリーランスのカスタマーサービス代理店を活用することも一つの手法です。UpworkやFiverrなどのフリーランスマーケットプレイスを利用して、必要なときだけカスタマーサービスを外部に委託することで、コストを抑えることができます。

また、簡単な問い合わせに対しては、Google Translateのような自動翻訳ツールを活用することも考慮できますが、先にも述べたよう、精度は完全ではないので注意が必要です。

さらに、顧客の活動が最も活発な時間帯に合わせてサポートを提供することも重要です。これにより、顧客の問い合わせに素早く対応することができます。

分析と評価

SNSを効果的に活用するためには、アクティビティを定期的に分析し、エンゲージメントを得ているコンテンツや新規顧客獲得の効果的な戦略を理解し、戦略を調整していくことを忘れてはいけません。以下に、SNS分析の基本的なステップを紹介します。

まず、目標の設定が重要です。SNSから何を得たいのかを明確にしましょう。ブランド認知度の向上、ウェブサイトへのトラフィック増加、リード獲得、売上向上など、さまざまな目標が考えられます。これらの目標から、追跡すべきメトリクスを決定します。
一般的なメトリクスとして、エンゲージメント(いいね、シェア、コメント、再投稿の数など)、リーチとインプレッション(投稿の到達数)、ウェブサイトのトラフィック、フォロワーの成長、コンバージョン(売上やリードの数)などがあります。

多くのSNSプラットフォームには独自の分析ツールが提供されており(例:Facebook Insights、Twitter Analytics、Instagram Insightsなど)、これらを活用することで上記のメトリクスを網羅的に追跡できます。また、Google Analyticsなどの外部ツールを使用すれば、ウェブサイトのトラフィックやコンバージョンを詳細に分析することも可能です。

データを分析する際には、単にメトリクスを追跡するだけでなく、その結果が何を意味するのかを理解することが必要です。たとえば、特定の種類のコンテンツが高いエンゲージメントを得ている場合、その要素を他の投稿にも取り入れることができます。

最後に、得られた結果に基づいて戦略を改善していきましょう。データを活用し、戦略を適切に調整することで、より効果的なSNS戦略を展開することができます。

事例紹介

最後に、SNSを上手く活用したブランドの事例をご紹介します。

Fashion Nova
Fashion Novaは、Instagramを駆使したファッションブランドとして知られています。彼らはInstagram上で大量のコンテンツを共有し、インフルエンサーやセレブリティと協力して商品をプロモートします。これにより、Fashion Novaは爆発的な成長を遂げ、大きな売上を上げています。
リンク: Fashion Nova Instagram

Gymshark
Gymsharkは、SNSの力を利用して急成長を遂げたフィットネスウェアブランドです。Gymsharkは、彼らの製品を着てトレーニングを行うフィットネスインフルエンサーとパートナーシップを結び、その姿をInstagramで共有しています。これにより、Gymsharkの製品への認知度と購入意欲を高めることに成功しました。
リンク: Gymshark Instagram

HiSmile
HiSmileはオーストラリアの歯のホワイトニングキットブランドで、InstagramとYouTubeを中心にSNSマーケティングを展開して大成功を収めました。特に、リアリティスターのカーダシアン家とのコラボレーションは大きな話題を呼びました。
リンク: HiSmile Instagram

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