越境ECの基本のき!ダンボール・強度編

ECコラム


こんにちは。コンサルタントのEugeneです。
越境EC(越境電子商取引)が盛り上がっている現在、製品を確実に届けるためのダンボール選びは非常に重要です。今回の記事では、ダンボールの強度について説明し、海外配送でおすすめのダンボールについても触れます。

ダンボールのフルートとは?

ダンボールには主に3つの部分があります。表ライナー(外側の平らな部分)、裏ライナー(内側の平らな部分)、そしてフルート(波状になった紙、中芯)。フルートは、ダンボールの中央に挟まれている波形の紙であり、ダンボールの厚み、強度、耐久性、緩衝性などに大きな影響を与えます

ダンボールのフルートの種類

JIS(日本産業規格)では、 A、B、C、Eの4種類のフルートが規定されています。その他にもF、G、Wなどのフルートもありますが、今回はJIS規定の4フルートを紹介します。

Aフルート(記号:AF)
JIS定義:段ボールの波形部分を構成する段種の一つで、段の数が30 cm当たり34±2段あるもの。AFとも表記する。
一般的な段の高さ:4.65 ± 0.15mm
用途:ある程度の強度があるので、引越し用や、外装用によく使われる。国内で最も使われているダンボールのフルートです。

Bフルート(記号:BF)
JIS定義:段ボールの波形部分を構成する段種の一つで、段の数が30 cm当たり50±2段あるもの。BFとも表記する。
一般的な段の高さ:2.65 ± 0.15mm
用途:通常、Aフルートの約半分の厚さとなっているため、薄めのダンボールのフルートです。そのため、内装箱や軽量品の梱包に活用できます。

Cフルート(記号:CF)
JIS定義:段ボールの波形部分を構成する段種の一つで、段の数が30 cm当たり40±2段あるもの。CFとも表記する。
一般的な段の高さ:3.65 ± 0.15mm
用途:Aフルートより20%薄くなっている一方、強度はAフルートとほぼ同等なことから、徐々に人気になっているダンボールのフルートです。外装用ダンボールをお探し中で、保管場所のスペースを重視している方におすすめします。

Eフルート(記号:EF)
JIS定義:段ボールの波形部分を構成する段種の一つで、段の数が30 cm当たり93±5段あるもの。EFとも表記する。
一般的な段の高さ:約1.1mm
用途:4種類の中で一番段数が多く、一番薄いダンボールのフルートです。薄いフルートのため、外装用だと保護力はほぼないと言えるでしょう。そのため、薄さを活用した内装用のダンボールとして利用できます。

ダンボールのライナーの種類

先ほども紹介した通り、ダンボールには主に3つの部分があります。表ライナー(外側の平らな部分)、裏ライナー(内側の平らな部分)、そしてフルート(波状になった紙、中芯)。そのライナーについても、いくつかの種類があります。よく見かけるライナーは、C5・C6・K5・K6・K7の5種類です。Kとは「クラフト」のことで、70%の古紙+強度を増やす材質(バージンパルプなど)を施しているライナーを指しています。Cとは「ジュート」のことで、90%+の古紙再生紙になります。

ライナーの強度について

KはCより強く、アルファベットの後ろにくる数字が大きいほど強度(GSM、1平方メートルあたりの重量)が高くなります。この関係性を覚えると、強さの比較ができるので、パッと見た時に強さが分かります。

C5ライナー
古紙再生紙含有率:90%以上
GSM(1平方メートルあたりの重量):160
用途:軽量物の梱包、仕切り版

C6ライナー
古紙再生紙含有率:90%以上
GSM(1平方メートルあたりの重量):200
用途:軽量物の梱包。

K5ライナー
古紙再生紙含有率:70%以上
GSM(1平方メートルあたりの重量):180
用途:C6のGSMより若干低いものの、古紙再生紙含有率が低いため、より高い強度を実現したライナーです。小物や、中程度の重量物向け。

K6ライナー
古紙再生紙含有率:70%以上
GSM(1平方メートルあたりの重量):210
用途:高強度ライナーの中で人気な選択肢です。想像しやすい説明方法で言いますと、ダンボールの上に他のダンボールを重ねても歪まないぐらいの強度です。重量物や耐久性が必要な商品に最適です。

K7ライナー
古紙再生紙含有率:70%以上
GSM(1平方メートルあたりの重量):280
用途:オーダーメイドがほとんどで、滅多に見られない高強度のライナーです。強度は強いが、値段も高くなるので、重量品や貴重品に使うライナーです。

越境ECで利用するダンボールはズバリ!

結論から言いますと、越境ECで使うダンボールを一つしかオススメできないなら、AフルートのK6をオススメします。リーズナブルな値段で強度も十分に保証できるからです。勿論、一つに絞らなくてもいいです。ニーズによって切り替えもできるのが重要なポイントで、商品や環境を鑑みて適切なダンボールを選びましょう。(ダンボールファンの私から見ると、これこそダンボールの魅力です)

ただし、越境配送に関して強度は間違いなく確保する方が安全でしょう。理由は、越境ECで使われるダンボールは、数多くの挑戦を乗り越える強さが必要だからです。長距離の配送、落下・転落、温度や湿度の変化など不可抗力なリスクや、荷積みと荷揚げ、運輸時の扱い方など人的要因も大きな安全リスクになります。スタイルやスペースのため、コストなどの為に、安い、薄い、強度のないダンボールを選んでしまうと、大変なことになりますのでご注意ください。

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